アイデンティティ
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アイデンティティ
気づいたら森の中だった。霧で真っ白な視界に身が竦む。ふいに現れたオレンジの光に、何となく手を伸ばした。 瞬間、頭はがくんと降下する。目を開けば散らかった問題集と参考書が飛び込んでくる。 私にはこれしかないのに。私が私であるための努力さえできない自分に苛立ちながら、ペンを持ち直した。
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