雨模様

1/1
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ

雨模様

ざあと流れてぱちぱち弾ける雨。カラフルな傘の中は、まるで小さな映画館。閉じられた世界で、それぞれ綴られる物語に思いを馳せる。 道路を走る車が、ふいに水たまりを激しくうねらせ、飛び散った飛沫はズボンのすそを濡らした。 しみが描く斑模様は、ちっぽけな僕を嘲笑っているような気がした。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!