第002愛.アイベラ半島にて①

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第002愛.アイベラ半島にて①

 アタイが、オレンジのマフラーを首に巻いてる理由はネ……それはマフラーも含め、現在のアタイを構成してる全てダカラ。  ホラ、良く見てみテ。マフラー、めらめらしてるでショ? めらめら無くなったラ、地球に居られなくなるのヨ。まるで地球に3分しか居られない、某カラータイマーみたいネ。  さぁ、これから数時間後に地球で引き起こされる“現実”……よく目に焼き付けるが良いヨ。    場所は「星の砂場」の3つ目、アイベラ半島の見晴らしの丘ネ。  今年は、1月だと「かに座δ流星群」の天体ショーが見れるらしいヨ。しかもそのピークが本日17日だと云う事も在っテ……  空気が澄んでて世界一星座が綺麗に見える事で有名な見晴らしの丘、国内外問わず絶好の観察の場やデートスポットで有名なのネ。 ……サァッ☆  ……サァッ☆       ☆サァッ……  ☆サァッ……  いよいよその時間が来たみたい、徐々に流れ星が横切り始めたヨ。まるで四方八方から、季節外れの桜の花びらが舞い込んで来る感じネ。  「えっ、花びらだって?」  夜空の異常に気付いた人が居たみたい、あちこちで空の上方を指差すヨ。それに吊られる形で、他の人々も星を見上げたネ。  ただ、流れ星をそう例えたダケ。なのに本当に舞い落ちて来たネ……桜の花びら。それも1枚や2枚なんて規模では無くテ。  時間が経てば経つ程、流れ星を覆い尽くス……ピンクの暴力。  すると桜の花びらに紛れ、流れ星のひとつが見晴らしの丘へと突っ込んで来たネ! 突然くの字に曲がり、流れを変えテ。  観客達、それ見て思わず騒然となったネ。逃げ惑ウ人波、腰を抜かし動けなくなル人。最早地上への衝突は免れないと皆覚悟シタ、その時! ちゅどんっ! ぽふっ。  流れ星、見晴らしの丘に所処設置されてる鉄製の網のパーク屑入れの中にジャストインしたヨ! 舞い上がるごみ袋、固唾を呑んで見守る人々。  うーん、こんなに注目する人間の眼が集まるとごみ袋の渦から出て行き難くなるネ。何か、ひたすら我慢比べの様相を呈して来たんだけド。  ここでひとつ、重大な問題が発生したのヨ。我慢比べだったらまだまだ辛抱出来るんだけど、実際アタイだけならネ。  実はパーク屑入れに突っ込んだの、アタイだけじゃ無いヨ。 Two man Cell( ツーマンセル ) だったの……相方も“一蓮托生”だったネ。  しかもその相方、どうする?ってアイコンタクトを求めたアタイの鼻先デ。止めれば良いのに、ある行為をごみ袋の渦の中でカマして来たのヨ。  相方のトハ……何?
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