邪神 封禅 アバドン ー砂漠の邪神殿ー

ゲヘナ

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　ハスメーク・ウルの住民がじわじわと街を出始めたその時、街の中と外から住民に銃撃が浴びせられた。

「الوحش لا يتحرك إنها فريستك، خطف النساء والأطفال! سأستبدلها بالأموال العسكرية!」

　カルト宗教結社の武装集団の生き残りが串刺しの化け物の影から住民に襲いかかる。

「ليساعدني الله!」
「لماذا؟ لماذا؟ لماذا؟」

　先ほど爬虫類人(ﾚﾌﾟﾀﾘｱﾝ)から赤子を取り戻した母親が悲鳴をあげ我が子を庇うようにうずくまる。
　助け合わなければ生き残れない状況でも堕ちるとこまで堕ち、黒光りするほど穢れた魂は醜い欲望に支配される。

「هل يجب أن ننتهي هنا؟ إذا كان لدينا قيمة، يرجى حفظنا.」

　地の底から豪音が響き渡る。

『人の姿をした魔よ、穢れし魂に見合った姿になり奈落に堕ちるがよい』

　異国の言葉がハスメーク・ウルの住民すべての心に届いた。