紅き訪問者

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「إنه وحش. شيطان. أقتل أقتل أقتل」  兵士たちの悲鳴と怒号が乱れ飛ぶ。無数の銃弾が枷門 仁を襲う。濃緑の異形は勢いよく跳びフロアの高い天井に貼り付いた。 「行くぞ!」  眼下の兵士たちのど真ん中に降り立つと震脚を踏み背後の兵士に背中から体当りを当てる。体当りを喰らった兵士の背後の十数名が巻き添えで吹き飛ばされる。武術の技で〝貼山靠(てんざんこう)〟という。 「もういっちょっ!」  反対側の兵士たちも貼山靠で吹き飛ばす。 「さてと、次は外だな」  枷門 仁は建物の外に出た。
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