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「遺跡に葬られていたあのミイラはザッハークと呼ばれていた古の邪王です」
佐渡教授が大山に語りだす。
「唐突にナニを?」
「あそこの通路異常に低かったでしょう? あの遺跡は地上から掘り造られたものではなく、地下から遠い紅海の海底から掘り上げ構築されたものなんです。あれは人間ではない爬虫人類の遺跡なんです」
枷門 仁の紅衣の王が戦車にとりつき前進しようとキャタピラをフル回転させているのもかまわず両腕でじわりじわりと持ち上げていく。戦車エニグマは砲筒を左右に大きく振りバランスを崩させようと足掻く。
ドオォォォォォォォォ────ン!!
離れた場所から別の戦車が紅衣の王が持ち上げた戦車に砲弾を撃ちこんでくる。
「せぇぇぇ────のぉお!!」
紅衣の王は持ち上げていた戦車を前方の戦車に投げつけた。ついで大きく地面を蹴って積み重なった戦車二両にキックの一撃を入れる。高温の火炎を纏ったキックは戦車を打ち抜き爆発四散させる。
「邪王ザッハークについて教えてくれないか?」
距離をとり枷門 仁が佐渡教授に説明を求めてきた。
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