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デヴィットはランドクルーザーのフロントバンパーにあるウインチのワイヤーを引き出すと崖に投げザイルがわりにザップを背負い降りていく。M18A―1クレイモアが見る見るうちに放射状に三メートル間隔で四重に配置され、その裏にはアルファベットがペイントされていた。
「大山さん、合図したら起爆スイッチ入れてください。あと手榴弾の扱い方ですけど……」
「起爆スイッチはアルファベット言ったらだろう? 教授でもできらぁな。俺は自衛官だ、手榴弾はこっちがやる」
起爆スイッチを受けとり息を呑む佐渡教授。
「準備良いか?」
「少し待ってください。いま、組み立てます」
後部ドアを開けケースを取りだしロックを解除すると銃器の部品を組み始める。五分経たぬまにゴツい大きなロングバレルのライフルができあがった。
「フランスのヘカートⅡじゃあないか。支給品ではないよな?」
仁が不審に思い訊く。
「趣味です」と答えるデヴィット。
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