黒き太陽(アバドン)

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           ◈ 「フングルイィ……ムグルナゥ……ルルイエ……」  爬虫類人(レプタリアン)首長(カリフ)の詠唱が神殿内に響きわたる。  神殿中央の祭壇上の邪王ザッハークの様子がおかしい。体が一回り巨大化したように見える。先ほどまで存在しなかった二本の尾がのたうち、両肩から生えていた蛇がさらに長く伸び周囲の爬虫類人を丸呑みしていく。一体呑む度に大きくなっていくようだ。  ドゴォォォォォォォォォ────ン!! 「いい加減にしやがれ!!」  天井をぶち抜いてトランザルプに跨がったアバドンがやってきた。周囲を見渡し無惨にも凌辱されている女性たちを確認する。 「外道!! ゆ゛る゛さ゛ん゛!!!」
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