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黒く曇った天空から光の槍が雨の如く辺り一面に降っている。その槍はことごとく化け物のみを狙い刺し貫いていく。
「إنه الله. لقد جاء ملاك سماوي.」
「انظر الى السماء جاء رئيس الملائكة لصد التنين الشرير.」
「يا إلهي. احمينا.」
「Lord. appreciate.」
イスラム教徒もユダヤ教徒もキリスト教徒もただただ自分たちの上空で繰り広げられる戦いを見まもる。
彼らの視線の先には禍々しき翼を広げた三本首の巨大な竜と雲を貫く光の剣をかざした四枚の光の翼をもつ人影の戦いがあった。
邪竜の身体には無数の光の槍が突き刺さっている。
宗教・民族の垣根を忘れ人々は祈りを捧げる。そんな彼らの脳裏に異国の言葉がイメージをともなって伝わってきた。
『他者を思いやり助け合い互いを護り街を出よ。けして振り返ることなかれ。この地はまもなく焼却される。すべての者の未来に幸あれ……』
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