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第十三話 復帰【アリシア】
「ジーナ隊十一名に告ぐ、作戦名は・・・逢瀬!四人一組に分かれな!アリシアは私と一緒よ!」
ジーナさんが私たちに指示を出した。
二回も見送ることになってしまったが、やっとこの時が来たな。
久しぶりの戦場・・・滾る・・・。
◆
「突撃隊の取りこぼしを殲滅しつつデカいのを狙う!」
戦いが始まり、ジーナさんに尻を叩かれた。
・・・ここは戦場だぞ。
「ん?いつもと違う・・・」
「い、一緒です!早く行きましょう!!」
「何枚穿いてんの?一枚の厚さじゃない・・・」
「逢瀬!!ちゃんと覚えてきたんですから!!」
作戦名の「逢瀬」は四人一組で三つに分かれて、大きな敵を多面から攻撃するというものだ。
ジーナ隊に入ったことで教えられたが、覚えるのにかなり時間がかかった。
作戦名とやることに繋がりが無いのはなぜなんだろう・・・。
「まあいいわ・・・駆けよジーナ隊!!」
はあ・・・もっと緊張感を持ってほしい。
・・・目標はあれだろう。敵陣中央にいる三つ目の巨人、十・・・二十以上はいるみたいだ。
ここからじゃはっきりわからないが、背は私が四人分くらいか?
数体は始まっても動いていない。なにかを守っているのか、突撃隊の到達を迎え撃つつもりなのか。
どちらにしろ気になるし邪魔だ。
◆
「ここから目標まで無駄な戦闘は避けなさい!!」
治癒領域の外に出た。
より熱が上がる場所・・・ここからだ。
「突撃隊がいるからそっちに任せな!!」
「了解」「了解でーす」
「アリシア!」
「了解です!!」
ジーナさんともう二人は、風のように敵をすり抜けていく。
あれはどうやるんだろう?
速度は落とさず、優雅に足を運びやり過ごしている。
打ち合いや作戦だけでなく、こういうのも教えてほしかったな・・・。
「邪魔だ!」
私は躱せない、立ちはだかる魔族は薙ぎ払っていくしかないみたいだ。
「あーそっか・・・帰ったら教えたげる」
「・・・見て覚えます!」
なんとなくできそうな気はする。
戻ったら練習しよう・・・。
◆
「・・・奇襲をかける。アリシア、膝を付けさせて!一撃でやれるかわからないから、あんたたちは追撃の準備!」
巨人の近くまで来ることができた。
膝か・・・やってやる!
「頼んだよ雷神」「期待してるぜ」
二人が私に続いた。
他の二組も別方向から私の様子を窺ってくれている。
「油断してんのかな・・・思い知らせてやりな」
「はい!!」
まだ巨人は動かない、三つも目があるのに鈍い奴だ。
◆
「ケルト・・・一緒に・・・」
私の最速で走り抜けつつ、巨人の足元に剣を振った。
さすがに気付かれたが、足首は容易く体から離れ、膝が折れていく。
「すごい・・・」
恐ろしい剣だ。野菜よりも簡単に刃が通ったぞ・・・。
「さすがよアリシア!!」
すでに空中へ跳んでいたジーナさんは、巨人の目を三つとも潰し、頭頂部へ槍を突き刺した。
「・・・」
敵は物言わず倒れ、大地に喰われていく。
こいつらは血も流さない。
どうなっているのか気にはなるが、すぐ喰われてしまうので調べようがないそうだ。
「負傷は!」
「ありません!」
「止まってたのが何体か動き出した!早いとこ次行くよ!」
私たちはまた駆け出した。
遊撃隊は大変だな・・・。
目の前の敵だけを相手にする突撃隊の方が向いているかもしれない。
いいところは・・・歯ごたえがありそうなのと戦える機会が多いくらいか。
◆
もうすぐ二体目へ到達する。
しかし先に突撃隊が戦闘に入りそうだ。
あんなものどこで作ってくれるんだ・・・。
巨人は、その体に合った大剣を振り上げたところだった。
味方もろともそこにいる者たちを吹き飛ばすつもりらしい。
「間に合わない!アリシア叫んで!」
待っていた指示だった。
私は大きく息を吸い込んだ。
『叫びの使いどころは私が決める。まだ慣れてないのが多いし、逆にこっちの危機になる可能性があるからね』
だからさっきは使わなかったが、やっと許しが貰えたわけだ。
「動くなーーー!!!」
貫くつもりで叫んだ。
周辺の敵と、ジーナさん以外の動きが止まる。
「アリシア!」
先に巨人へ到達していたジーナさんが屈んだ。
なるほど・・・。
「任せてください!!」
私はジーナさんを踏み台に高く跳び、巨人の振り上げられた腕を落とした。
頭を狙ってもよかったが、今なら敵の武器は後ろに落ちる。
これでこちら側の被害が減らせたな。
いや、それよりも・・・なによりも・・・気持ちいい・・・。
「そう、正解!!」
気付くとジーナさんが、巨人の頭へ槍を突き刺していた。
ジーナ隊で叫びに耐えられるのはまだこの人だけだ。
「ねえ、ずっと思ってたんだけどさ。もしかして・・・快感?戦うと感じてる?」
飛び下りたジーナさんが妖し気な顔で近付いてきた。
な、なにを・・・。
「う、うまくいくとです・・・」
「へー、へーーーー。なんか蕩けた顔していやらしいと思ってたんだよねー」
「や、やめてください!」
「だからか・・・」
ジーナさんは私の下半身をニヤニヤしながら見ている。
仕方ないだろ・・・。
「ジーナさん、まだ終わっていません!」
一人が声を上げた。
助けてくれたのかな・・・。
「おっと・・・駆けろジーナ隊!」
動かないで近くにいるのはあと一体、まずはそっちだ。
走りっぱなしだがまったく疲れを感じない。
久しぶりの戦場で、興奮が冷めないからなんだろう。
◆
「これで巨人は最後だな」「アリシアがいると楽だ」
三体目も難なく倒すことができた。
次は・・・なにをするんだろう。
私はジーナさんを見た。
彼女はいつ負傷したのか腕から血を流している。
「私は治癒隊の近くに戻る。あんたたちは・・・んーーー、向こうに地竜がいるわね・・・二・・・三か?」
ジーナさんが周りを見渡した。
ドラゴンか・・・。
「ジーナ隊集合!!アリシア、全員あんたの補助をさせる。目標はあいつら」
「はい!!」
そうか・・・好きにしていいんだな。
「作戦名嬌声!!目標はドラゴン、あんたらはアリシアの取りこぼしを撃破しつつ補助に徹すること!!ニルスがいる、絶対に死なせるな!!」
また尻を叩かれた。
ケルトのベッドに潜り込んだ時みたいに体温が上がっている。
この状態なら一人ですべての敵を蹴散らすこともできそうだ。
◆
「道をあけろーーー!!!!!」
私は叫びながら目の前の敵へ飛び掛かった。
聖戦の剣は、興奮した私に応えるように障害を斬り裂いていく。
「向こうで気を引くか?」
「私たちが先に行って首を下げさせる?」
「尻尾が邪魔だろ?先に落としてきてやる」
ドラゴンが見えた。
みんな色々言ってくれてるけど・・・。
「このまま突っ込みます!周りの奴らを!!」
これくらいできる。
ケルトが共にいるからだ・・・。
◆
「すげー剣だ・・・」
「お前だけは敵にしたくないな」
ドラゴンを駆け上がり首を落とした。
すごい・・・気持ちいい・・・。
「次・・・次に行きましょう!!」
なんだってできそうだ。
「大きいのは私のです・・・小さいのは他の隊に任せましょう」
「・・・ああ、そうだな」
「なんかこわ・・・」
早く・・・誰かに先を越される前に・・・。
◆
暴れ、叫び、ただ目に映る敵を斬っていった。
ああ・・・ずっと続いてほしいな・・・。
◆
訓練場に戻ってきた。
「死者は前回の三分の一まで減った。日々の鍛錬は・・・」
べモンドさんは淡々と話している。
戦いが終わり、私の体温も下がってきていた。
結果は人間側の勝利だ。
そのおかげでみんなの顔は明るい。
「アリシア、お前が戻ったからかもしれないな」
ウォルターさんに頭を撫でられた。
別に・・・。
「私はただ暴れただけです」
「それでいいんだよ」
「・・・はい」
満ち足りていた。
やはり戦いは、私にとって必要なことみたいだ。
◆
「バートン、カーツ、イライザ・・・」
功労者の選出が終わり、それぞれの名前が呼ばれていった。
「最後に・・・アリシア、以上だ」
「え・・・」
私も・・・いいのかな?
「あの、べモンドさん・・・私は・・・」
「お前の活躍は多くの者が見ていた」
「しかし・・・私はただ暴れただけで・・・」
「みんな雷神の復帰を喜んでいたぞ。そのおかげで士気が上がったのだろう」
単純に今まで以上に鍛えただけで、私の力ではないと思う。
「それに報奨金はあって困ることはない」
「特に使い道が・・・」
「・・・ニルスのためには必要だろう」
私の肩が叩かれた。
ニルス・・・そうだ、早く迎えに行こう。
顔を見せて今日のことを話してあげないとな。
「なーんかアリシアちゃんからやらしい匂いするよねー」
ジーナさんの声が聞こえた。
早く逃げよう・・・。
◆
「あ、雷神だ!!」「おい聞いたぞ、勝ったんだろ?」「半額にするから買ってけよ!」
走ってると街の人たちが私を見て声をかけてきた。
・・・うるさい。
「急いでるんだ!それにあんまり騒ぐな!」
色々言われるのは、たぶんだけど私が若いせいだと思う。
そう、珍しいだけ・・・あと何年かすればこういうのは無くなるはずだ。
◆
「ルル、すまない。ニルスを迎えに来たぞ」
ルルの部屋まで全力で走ってきた。
戦場で駆けるよりも速かった気がする。
「勝ったんだよね?なんか街が騒がしいからわかったよ」
「ああ、ここに来る途中のパン屋は安くすると言っていた」
戦場の勝敗は、すぐ街のみんなに伝えられる。
勝った場合は祭りみたいになって、次の日の朝まで騒ぎが続くのはいつものことだ。
人々の財布も口を広げやすくなり、商売をしている者たちが一番潤う日になる。
私が小遣いを貯めて最初に買った剣は、戦場の勝利で浮かれた武器屋が安くしてくれたものだった。
それでも貯めたお金は無くなってしまったな・・・。
逆に負けた時は街が静まり返る。
すれ違う人たちはどこか暗い顔で、空が晴れていても気分が落ち込むほどだ。
戦士たちの士気が下がるので誰も責めてきたりはしないが、とても気まずいらしい。
私はまだ敗北を経験していないが、かなりキツいんだろう・・・。
「よかったねーニルス。お母さんがちゃんと帰ってきてくれたよ。とってもいい子にしてたから褒めてもらおうねー」
ニルスが私の腕に収まった。
・・・かわいいな。
「ニルス、戻ったぞ」
「・・・」
「どうした?え・・・ニルス・・・」
ニルスが急に目を見開き、私の顔を見て大声で泣き出した。
なんだ・・・どこか痛かったか?
「ニルス・・・母さんの腕は固くて嫌なのか?・・・ニルス?・・・ルル、どうしよう・・・」
「え、わかんないよ。・・・あっ、もしかして服に付いてる血の匂いかも。子どもは敏感だって言うし・・・。とりあえず体洗って着替えてみて」
私の服には、自分と仲間の赤い血が付いていた。
なにも考えずに出てきたが、そうなのかもしれない・・・。
◆
「ニルス、もう泣かないでね。ほら、抱いてみて」
風呂を借りて着替えた。
これで泣かれたら・・・。
「はあ・・・よかったね。やっぱり血だったんじゃない?」
今度は大丈夫だった。
・・・これからは気をつけないといけないな。
「宿舎で着替えてからでもよかったのに」
「早く会いたかったんだ・・・」
それにジーナさんもいたからな・・・。
「おとなしいからけっこう繊細な子なんだよ」
「ああ、すまなかったニルス」
「家は来月にはできるんでしょ?まず着替えは訓練場に持って行くこと、そっちで体を洗ってから迎えに来なさい。そして帰ったら服はすぐに洗うことだね」
「そうするよ。普段はあまり泣かないから、あそこまでになるとどうしていいかわからなくなる」
まだ言葉も通じないからとても焦ってしまう。
敵の動き以上に注意して見てやらなければならないな。
「あ・・・そうだアリシア、今夜はちゃんと酒場に来なさいよ。成人のお祝い、忘れてないでしょうね?」
「うん、必ず行く。みんなも集まるって話してた」
「ニルスがいるから、あんたにお酒は出さないからね」
「それでいい、別にいらないからな」
酒などなくてもルルの料理があれば元気が出る。
この子にも大きくなったら食べさせてあげよう。
◆
まだ夕方の鐘が鳴る前だけど酒場に入った。
当たり前だけど、全然客がいない。
「叫びに耐えられる奴はまだまだ少ないな」
私はウォルターさんと一緒に来た。
なんだかんだ一番話しやすい。
「耐えられる奴集めて、自分の隊を持たせてもらった方がいいかもな」
「自分の・・・まだ考えてはいません。みんな年上なのでやりづらいですし・・・」
私の隊か・・・想像がつかないな。
ジーナさんみたいに指揮を執っている自分が浮かばない・・・。
「それと・・・今日はうちに泊まれ。エイミィにニルスを抱かせてやりたいんだ・・・」
「わかりました。ではお世話になります」
「悪いな・・・」
ウォルターさんの所は、まだ子どもを授かっていない。
だからニルスを連れて行くと、エイミィさんに喜ばれていた。
「あんたに種が無いんじゃないの?」
一緒のテーブルにいたイライザさんがグラスを空けた。
ひどいことを・・・。
「いや、医者に診てもらった。俺もエイミィも問題ないってさ・・・。授かりやすい日も教えてもらって、頑張ってるんだけどな・・・」
「・・・悪かったよ。まあ・・・そんなに焦ることない。お互いそれで疲れてるんなら、少し別なことをして気分転換した方がいいぞ。愛し合っていて、いつの間にか・・・そういうのがいいと思う」
「・・・医者にも焦ってるだろって言われたよ。だから・・・ちょっと旅行にでも出ようかと思ってるんだ」
「そうしな、問題ないならいつかはできる」
私も愛し合っていて・・・だったからな。
なんだか思い出すと恥ずかしい・・・。
◆
「ルルちゃん・・・今日回せる?」
「なんとかしましょう」
「お酒も食材もいっぱい仕入れたけど・・・緊張してきたな」
「出すのが少し遅れても許してくれると思いますので・・・」
カウンターの奥から不安そうな声が聞こえてきた。
ここの店主夫婦とルルが話しているみたいだ。
「まあ・・・今日はテーブルの数以上に集まりそうだからな」
ウォルターさんも聞こえていたみたいだ。
「いつもの感じならルルだけで回せるんだけどね」
イライザさんも呟いた。
たしかに今夜は大忙しだろうな。
「ていうか俺たちが通ってんだから、いい加減ルルちゃん以外の給仕も雇えばいいんだよ」
「もう老夫婦だからな。そろそろ閉めようって思ってたらしいよ」
この酒場は店主の夫婦とルルだけで回している。
雇ったのは「まあいてもいいか・・・」くらいの理由だったと聞いた。
「昔は賑わってたらしいよ。けど、周りに新しい酒場が何軒かあるだろ?客はみんなそっちに持ってかれちまったってさ」
「俺らもルルちゃんがいなきゃ来ないからな。アリシアに言われるまでは入ろうなんて思わなかった」
「そう、あの子とアリシアがいたから通う戦士が増えた。・・・でもここの雰囲気は落ち着く、うちの旦那とチビたちも好きだって言ってた」
「閉めんのはもったいねーな」
たしかにそうだ。それにここが無くなったらルルも仕事ができなくなる。
「けど今日を乗り切れれば、あのじいさんばあさんも自信付くんじゃねーかな」
「さすがに無理がある」
「イライザさーん、そろそろ」
ルルがこっちに来た。
・・・え?
「・・・というわけで、今日は私も手伝うことにしたのさ」
「ああ・・・だからこんな早くにいたのか・・・」
「後先考えないならどんどん文句言ってくれていいよ」
「・・・やめとく」
そうか、とりあえず今夜の心配は無さそうだな。
◆
「おいウォルター、俺たちもアリシアと話がしたい」「別なテーブル行け」「ニルスくん抱かせてよー」「その剣はお前しか使えないって本当か?」
晩鐘が鳴ると、戦士のみんながたくさん入ってきた。
テーブルがすぐに埋まっていく・・・。
「ちょっと待ってください!まず注文をお願いします。高いお酒がずっと倉庫にあって困ってるんです!」
ルルが駆けつけてきた。
戦場・・・ここはルルにとってそうなんだろうな。
「戦場の勝利とアリシアの成人・・・みんなお祝いできますよね?」
「もちろんだ。酒はあるだけ持ってきてくれ」「腹も減ってるぞ」「朝までいるからな」
酒場が賑わい出した。
みんなが毎日通ってくれるようになれば、ここも閉めずに続けてくれるかもしれないな。
「それと・・・お気持ちで構いませんので、孤児の支援団体への寄付もお願いしたいです。王立なので変な使い方はされません。団体本部は、中央区の納税事務所のお向かいにあるのでそこでお願いします」
ルルはこういうところもしっかりしている。
『え・・・知らなかったの?』
『なぜ教えてくれなかったんだ!セス院長も言ってくれればいいのに・・・』
『孤児院出身のあたしたちに教えるわけないでしょ。ていうか、支度金もそこから出てるんだよ』
私はそういうものがあることを初めて知った。
『でも、孤児院出身の人たちはみんな無理のない金額で寄付をしてあげてるんだって。かわいい弟や妹のためだね』
『そっちだったらいいんだな?セス院長は受け取ってくれなかったから・・・』
『そういうことだよ。ただ・・・報奨金全部とかはやめてね。アリシアの場合は、自分だけじゃなくてニルスの幸せも考えないといけないんだから』
『わかった。そうする』
私は毎月貰える戦士の報酬から少しずつ寄付を出すことにした。
これで恩返しになるだろう。
「明日行ってやるよ」「カーツは報奨金全部な」「孤児か・・・」「協力するわ」
戦士たちが声を上げてくれた。
弟や妹たちが巣立つ時、私たちよりも支度金が増えているといいな。
◆
「ははは、楽しいな。アリシア、お前のおかげだ」
酒場が「賑やか」から「騒がしい」に変わった頃、べモンドさんも来てくれた。
遅くなったのは報告を纏めていたからなんだろう。
「お前はもう大人だ。ニルスに恥じない母親になれよ」
「そのつもりです・・・」
「で・・・ニルスは・・・ジーナか」
べモンドさんはすぐにニルスの所に行った。
みんなにかわいがってもらえて、あの子は幸せだな。
でも・・・そろそろ私も抱きたいから返してもらいに行こう。
あの子は、母さんの腕が一番好きだろうからな・・・。
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