第三章・ー真なる実力ー

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「ま、まぁ。とにかくそういう事やさかい。ヴェルセルクも、あんま気負いなや」 「てめえに言われなくてもな」  今回の事でラキも精神的に少し成長してくれたようで、それを理解したオフィーリアが内心で、元がつくとはいえ、四大霊鬼を相手に命を張った甲斐があったかと、ほっと胸を撫で下ろす。 「ところでオフィーリア、今日は、肝心な定期健診の日なんだけど。どうするの?」  そこで初めて、シェイカーが本来の目的を思い出したのか、急に医者としての顔を垣間見せると、オフィーリアに問いかけた。 「……あ。せやったな。定期健診が目的やったわ」 「あれだけ動いて、傷口とか開かねぇのかよ?」 「何や、ヴェルセルク。俺の心配してくれとるん? おおきにな」  にっこり笑ったオフィーリアが言うと、途端に顔を真っ赤にしたラキが、肩に手を置こうとするのを振り払う。 「べ、別に! 誰もてめえの事なんざ心配してねぇ! た、ただちょっと、俺が倒す前にいなくなられたら困るからだけだ!」  言っているのを見た全員が、ツンデレなラキを前にしてにやにやしだす。  まぁ本心では心配しているのだろうに、本当に素直ではないと、オフィーリアもシェイカーと、苦笑しながら肩をすくめた。 「さて。それじゃあ行こうか、オフィーリア?」 「せやな」 「いってらっしゃーい」  二人して医務室へと向かうその背中に、エルファリスがぶんぶんと手を振りながら、満面の笑みを見せながら見送ったのだった。      ーto be continued……ー
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