0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
友達と思って抱きついたら知らない人でした。
いつもこの時間に友人であるゆみちゃんが通る。ゆみちゃんはからよく後ろから人の肩を叩いて振り向かせて指で頬をつつくのをやられるので今日はちょっと仕返しに抱きついてやろうとこの曲がり角で待機しているのだ。
人影が見えた。いつも履いているスニーカーが角から見える。
「ゆみちゃん!」
そう言って抱きついたのだけれどなんだか硬い。それにゆみちゃんは私より背が小さかったから、今みたいに足がつかないことはないと思うのだけど。
「すいません、ちょっと降りてもらえませんか」
頭の上から降ってきたのは低い男の人の声だった。
「え、ゆみちゃんじゃない」
他校の制服を着た男子高校生が立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!