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「ありがとう、良かったはお茶でもしていかないかい?アイスもついでに冷やしていったらどうだい?」
「では…少しだけ邪魔しよう」
ここから駆け足で帰ったら大体10分かかる。レジの会計まで並んだ時間も長かったから、帰る頃にはアイスは溶けてしまう。なので、私からしたら、ありがたい申し出だった。
家に上がると線香と畳の匂いがした。仏壇にある幼い少女の笑った写真があった。
お婆さんは買ったバーゲンダックを冷凍庫にしまい、茶色の急須からお茶をマグカップに注ぎ、私に渡した。
「いただきます」
ふんわりとした茶の香りと味に渋みは感じなく、爽やかな風味だった。
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