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「なんだか孫が帰ってきたみたいだよ…」
お婆さんは目を細め、下を向いたまま私にそう言った。
「私と似ているの?」
「雰囲気がなんとなく、生きていたら嬢ちゃんぐらいの背丈だったと思う」
お婆さんは懐かしむように微笑む。
「バーゲンダックが好きでね、いつも元気一杯で騒ぐくせにアイスを食べるときは静かになるのさ」
「私もよく同じことを家族に言われるよ」
お婆さんが甘いものが好きじゃないのに、何でバーゲンダックを買った理由を察した。あれはお孫さんの為に買ったんだと。
仏壇の写真を再び見ると、バーゲンダックのカップが置いてあった。
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