何かがおかしい

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 あれ、なんだろう。  勇樹お兄ちゃんの瞳を見てると、全部がどうでも良くなってくる……。  目の前にいるのは『本物の』お兄ちゃん。  怖がる必要なんて無いじゃないか……。  でも、なんで怖がってたりなんかしたんだろう?  まぁ、そんなのどうでもいいよね。 「麗、早くしないと遅刻しちゃうよ。ほら、行こう?」  お兄ちゃんは赤く染めた目を黒く戻して、フッと微笑む。 「……うん」  私はお兄ちゃんと同じ表情になると、お兄ちゃんについて行った。
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