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何かがおかしい
その後は私達四人で生活を送った。
でも、色々と気になることが起きていた。
物置部屋がいつの間にか勇樹お兄ちゃんの部屋になっていたり。
うちの学校にお兄ちゃんが来ていたり。
それに、お兄ちゃんのクラスもなんだか最初からお兄ちゃんが居たみたいになっている。
それは何かがおかしいという騒ぎではなかった。
でも、お母さんに言ってもお父さんに言っても、勇樹お兄ちゃんのクラスメイトに聞いても何もわからなかった。
それに最近、勇樹お兄ちゃんがすごく怖い。
みんなの前ではニコニコと笑顔を振りまいているのに、時々見る私を鋭く睨みつけるような視線。
そのせいもあってか、私は中々、疑問が解決せずに居た。
最近は勇樹お兄ちゃんと一緒に学校に行ってる。
勇樹お兄ちゃんから誘われて今も一緒に歩いて学校に行っている。
「あっ……」
勇樹お兄ちゃんは声を漏らす。
「俺……スマホ、入れたっけ? 麗、小さいポケットからスマホがあるのを確認してくれないかな?」
勇樹お兄ちゃんは背中にしょっているバックを指差す。
多分、荷物が重いから手で持つのが嫌なんだろう。
「わかった」
そう言って、私は勇樹お兄ちゃんの後ろに回った。
スマホをあるのを確認するためにポケットを開ける。
そこにはスマホはなかった。
私は顔をあげる。
その時に私は見てしまった。
いつもは髪で隠れて見えなかったけど、首の後ろにバーコードがあることに……。
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