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隕石が落ちてくるというのは噂では終わらず事実になった。正確には高い知能を持ったヒューマノイドが乗った船が着陸したのだ。
人類は彼らにとって貴重な存在であったため、異常気象やウイルスなどといった脅威から人類を半永久的に守ることと引き換えに権力を彼らに渡す契約が交わされた。
人類は安全地帯を手に入れたが、ヒューマノイドに使われる側となり、立場が逆転した。レンタル会社『スケルトン・レンタル』はヒューマノイドと業務提携をいち早く結び、見事存続することができた。ヒューマノイドがよりリアルな感情を学んだり、交流したりするために、人類の貸し出しや購入も取り扱うようになったのだ。
「このような生い立ちになっておりますが、代わりの両親の愛情の注ぎ方がうまく、欠陥はないと思います。お試しでレンタルもできますが
…いかがいたしますか?」
「購入します。レンタルは必要ありません」
小笠原友美のデータを見て気に入ったヒューマノイドのカップルが娘として育てると、即決した。店員は完璧な営業スマイルを浮かべた。
「お買い上げ、誠にありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします!」
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