ユアside眩しすぎるリオン様

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ユアside眩しすぎるリオン様

僕が思った通り、社交界デビューを終えた後リオン様の周囲は大変なことになってきた。 でもそもそも社交界デビューのその日もとんでもなかった。 普段自分の可愛らしさをあまり気にかけていないリオン様はそれはそれで、美貌を鼻にかける奴と比べると好感が持てる。 まぁ自然にしていても滲み出す輝きに多くの虫が寄ってきてしまうので、僕としては誰にも見られない様に腕の中に閉じ込めておきたいと思ってしまう。 ただ僕は近くに居すぎて、リオン様の本気を舐めていたんだと社交界デビューの日に思い知らされたんだ。 僕はリオン様が来たら爵位を利用してでも直ぐにガードしようと、両親を急き立てて王宮へ急いだ。 その甲斐あって、リオン様が到着する時にお迎えできたのだけど。 もう、なんて言うか目が潰れそうだった。只々眩しかった。。。 いつにも増してキラキラと輝くとろける様なミルクティー色の髪は、知性を感じる綺麗なおでこを露出しながらニュアンスのある何本かの鎖あみが頭上を飾っていた。 綺麗にゆるくカールしたツヤツヤの長い髪は背中でふわりと上品な刺繍を施されたアメジスト色のシルキーなリボンでまとめられていて、普段よりずっと大人びて見えた。 可愛らしいお顔はやっぱりいつもより艶めいていて、沢山の好奇心をきらめかせた濃い海色の猫の様な瞳と一度目があったら二度と逸らせない気がする。 ピンク色に上気した頬の近くには、甘やかな香りが漂ってきそうな赤いぷっくりとした唇があり、知らず知らず目が引き寄せられてしまう。 ああ、リオン様そんな君が屈託のない悪戯っ子の笑顔を浮かべたら、周囲に居る子供も大人もやっぱり口数が少なくなって、リオン様に見惚れることしか出来ないじゃないか。 僕たち集められた獲物みたいだねと堪えきれない様にクスクスと笑っていたけれど、僕といつものお茶会仲間は自覚のないリオン様に本当にその通り過ぎると頭を抱えたんだ。 案の定あっという間に学院生が周囲を取り囲み、リオン様の気を引こうと頑張っていて、僕は揉みくちゃになる寸前まで何とか踏ん張ってリオン様の盾になったよ。 その時ほど僕が人より身体が大きくて良かったと嬉しく思った事はない。 普段は幼さの残る仲間より飛び抜けて大きいと、それはそれで身体の成長のアレコレが周囲と違いすぎて悩み深いものなんだ。 まぁでも僕があの日1番気になったのは、キリウム王子のリオン様への凝視だったなぁ。 いつでも殿下の目線がリオン様に纏わりついていて、なぜか悪い予感でいっぱいになったんだ。
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