カフェでこんにちわ

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カフェでこんにちわ

ユア様に本日のケーキをオススメして、僕も選ぶ。基本このカフェのケーキやお菓子は僕が考えたものなんだけど、一度に色々食べられるのはカフェならではなので、すごく楽しみだったんだ。 「リオン様はどれを食べたいんだい?僕は君のオススメを食べようかと思うんだけど。」 欲張りな僕はアレもこれもと目移りしちゃうんだけど、沢山は食べられそうも無い。僕はチラッとユア様の顔を見上げて甘える様に頼んでみた。 「ユア様、僕全部は食べられないので一緒に分け合って食べませんか?」 ユア様は僕の顔を凝視した後、目線を彷徨わせて咳払いした後、頷いた。ちょっと汗もかいてるし、顔も赤いし、喉が渇いたのかも。今日は確かに初夏という日和だ、うん。 運ばれて来た美味しそうなケーキを、やっぱり侯爵家のユア様からかなぁと一口分すくうとユア様の口元に運ぶ僕。 「ユア様、アーンして?」 ユア様はいつもの鋭くも美しいスモーキーグレーの瞳を大きく見開いて、ギクシャクと口を開けた。 耳まで赤くなりつつモグモグしてる様子を見つめながらニッコリ笑って聞いてみる。 「いかがでしょう?侯爵家でも美味しいものは沢山あるでしょうけれど、ここでしか食べられないって、ちょっと楽しいでしょう?僕このイチゴベリーケーキが1番好きなんです。」 「う、うん。食べた事の無い、柔らかくもフレッシュな組み合わせだね。僕も1番…好きだよ。」 ふふふ、ユア様が喜んでくれてる様で嬉しいな。 ユア様はカフェの雰囲気に慣れて来たのか固まる事も無くなって来て、周囲を眺めながら美味しさを楽しんでるみたい。でも僕がアーンするとちょっと目がウロウロするのはちょっと可愛いかも。 近くに居る護衛の人もアーンする度に凝視してくるのはちょっと怖いけど。ま、いいか。 ユア様と楽しくカフェタイムを楽しんでたら、ガラス張りの通り側に白い影?を感じた僕。気になって振り返ったら嬉しい驚きが! 「お兄様だ!ユア様、僕のお兄様があちらにいらっしゃるのですけど、ご紹介させてください!」 「え?リオン様の兄上なの?是非紹介してくれる?丁度食べ終わったし、お店を出ようか。」 ばったり会えて嬉し過ぎた僕はユア様の手をグイグイ引っ張って、お兄様の所まで急いで行った。 あれ?何だかお兄様から寒い風が吹いてくる気がする…。
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