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痛い話だ。黒歴史を量産している。
今回で子供っぽい思考は捨ててもらい、次からはきちんと成人女性らしく社会で働いて欲しい。
心を鬼してガツンと言ってやらねば。
「お前そんなんでこれからどうするんだ? 毎回喧嘩ばかりして、食っていけないぞ」
「別に? 食える時に食うからいいもん。食えなくなったら諦めるけど。はい、ごちそーさま」
こんな奴でもパチンと両手を合わせて、ご馳走さまと言えるくらいの礼儀はある。米粒一つ残らずペロリと平らげて綺麗に食べ終えた皿を見るのは気持ちが良いな・・・・・・ってそうじゃない。
此奴、一生働かないつもりか? やはり俺の扶養に入る気マンマンと言う事だ。
お説教なら聞かないと、市民の声に耳を貸さない王様のように堂々と立ち上がり、ブーツのヒールをカツカツ鳴らしながら歩き出した。
食器も片付け無いんだから、俺がやるんだと思っている。
逃がすまいとトレーを持ったらすかさず席を立ち、彼女を追いかけた。
「俺がずっと傍に居ると思うなよ。俺には俺の人生がある。俺が結婚したらどうするんだ?」
「へぇ、土方結婚するんだ。誰と?」
「お前以外とだよ」
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