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返事は分かりきっているのに確認のために問うと、首を縦にして力強く肯定された。
仕方ないだろう。沖田は俺がいないと何にも出来ないし、社会で生きていけない。なんとかしてやりたい反面、きちんと自立して欲しいとも思う。突き放してやらないと、しゃんとしないと思ったから厳しいことだって言うわけで。
――って、厳しいことってなんだ。自分が言われたら背筋がピンとなる事を相手に言うんだから、俺が沖田に言う厳しい事って・・・・・・。
頭を使うと酔いが回って視点が合わなくなってきた。やっぱりこれはきっと酔いのせいだ。もしかすると夢の可能性だってあるぞ。
そうさ、俺は沖田と結婚しない。厳しいが、沖田にそう言ってやるのが一番いいんだ。それなのに彼奴はずっと暴君ニートのまま。
だから彼奴が気付くまでずっとそう言い続けてやるつもりだ。
ちゃんとしないと本当に俺がいなくなっちゃうかもしれないぞ、という意味を込めて。
それに彼奴はなんで気付かないかねえ。これではフラストレーションも溜まる。酒で酔い潰れて吐き出したくもなるさ。
「あの……っ」
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