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「何が出せよ! だ! 大学は関係者意外立ち入り禁止だって言ってるだろ!」
「はぁ? 学食は入れるけど? このくらいジョーシキよ、ジョーシキ。図書館も入れるの知らねぇんだろ? まぁ相変わらず頭カチンコチンなんだよねぇ。そうでしょ? ふ、く、ちょ!」
煽り言葉を浴びせられ、唐揚げ定食の支払いをさせられた俺がこんな女と結婚したいと思うだろうか?
幼馴染って言う呪縛は本当に厄介だ。
「土方守」という名前を持って生まれたが為の宿命。沖田家と土方家がたまたま隣同士で、たまたまかの有名な新撰組のあの2人と苗字が同じと言うだけでこの有様。
別な苗字ならこんな人生にはならなかったと本気で考えている。
おかげで毎日飯代を払わされてる。その光景だって学食じゃ珍しくない。
沖田の姿を目で追う男子学生が騙されているのだって、何度見たことか。
「結構可愛いのな」
「毎日居るから連絡先聞いてみれば?」
ほら見ろ。今日だってそんな声がする。
俺は優しいから忠告してやるのさ。沖田って女が如何にヤバい奴か知らないから、そんな事が言えるんだってね。
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