私の記憶

鬼婆

　うちのお母さん、あの時、鬼婆みたいだった。

　私が小学校6年生の春休み。中学入学前に、団地の上の階の友達と遊んでいた。その時、突然に、やってきて、

「あんた、髪切るから。帰っておいで。」と。

私は、切りたくないので、抵抗したけど、「あんたなんて、自分で髪も結べない、ただ伸ばして、邪魔くさいのに、切ってしまいなさい」と怒鳴っている。

むりやり、手を引かれ、家に引きずりこまれ、部屋の隅で、ビンタされ、虐待されたあと、無理矢理切られた、長い髪。

確かに、私は、怠惰な性格で、あまり自分の身の周りの事をできなくて、6年生なのに、髪は洗ってもらっていたし、結んでもらっていた。だから、母からしたら、「なんで、こんな大きな子の、子守りをいつまでやらなきゃいけないんだ。」と思い、ブチ切れたのでしょう。

だからって、髪をひっぱり、ビンタをしなくても、いいよね。

うちのお母さんは、精神的に病んでいて、不安定だったから、いま思えば仕方ないのでしょうね。

もう、すんだことなので、どうでもいいけど、記憶に残ってるから、書いてみました。