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「……っ、涼くん、もう、いいから、あっ……!」  どれくらい時間が経ったのか、涼介は開の肌を一ミリの隙間も残さないつもりで舐め続けていた。  舌を滑らせ、時には啄んで。  押し倒すことはせず座ったまま、背中に回る時に顔が見えなければ舌を滑らせる合間に名前を読んで愛を囁いた。 「開さん。好きだよ」 「ずっとそばにいるからね」 「大好きだよ、開さん」 「開さん、ここ、気持ちいい?」  さっきはただ夢中で擦ってしまったそこは、うさぎの背を撫でるように優しく。  決して開が痛みや苦しさを覚えないよう、撫でて、包んで。 「開さん、痛くない?」 「んっ、……たくない、けど……もう、だめ……」  胸の先をちゅるちゅると吸いながら、五本の指で昂ぶりの先端を回し撫でれば、開が身体をびくびくと震わせ泣きそうに訴える。 「やっぱり痛い?」 「……じゃないけど……」 「それとも怖い? 俺、力を入れすぎてる?」 「……じゃなくて……」  涼介は本当にわからずにやっているのだろうかと開は思う。さっきから胸の先は尖り続け、開自身は先走りで濡れっぱなしなのに。  もう我慢できない、射精()してしまいたいと素直に言えない開を弄んでいるのではないかと。 「……どうしたらいいか開さんが言ってくれないとわからないよ。ねぇ、教えて?」  胸の先を甘噛みし、開を震わせたあと、涼介は開の裏筋を指でひっかく。 「ンッ……どうしたらいいかって……」  開は涙目になってしまう。  涼介は口角を上げて開を見つめた。いたずらを楽しむような目をしている。 「……もう、涼くん……! 絶対わかってるでしょ……!」 「だめ。俺、初心者だからわからない。開さん、ちゃんと教えて?」  言いながらも涼介の親指は動き、しつこく開の感じる部分を擦る。  ついさっきまで開が導くままに素直で純朴だった涼介はどこに行ったのだろう。性交にまで涼介の柔軟な適応力は発揮されるのか。  開の身体は限界だ。長い間性交も自慰もしていない。言葉にするのは恥ずかしいのに、腰は揺れ、腕は涼介の首に回る。 「涼くん、出したい……」 「どうやったらいい?」 「涼くんの手で……」 「手をどうしたらいい?」  余裕を持った涼介はどこまでもまどろっこしくて、開は涼介にしがみついて切なに訴えた。 「お願い、強くして……!」  途端に涼介の手に力が入る。が、すぐに涼介の身体は開の下腹に落ちた。腕を預けるものがなくなり、開は後ろ手でシーツに手を付いた。 「あっ、やっ……! そうじゃないっ……」  強く握られた根本を残し、開のものはほぼ涼介の口の中に納められる。涼介は最初から強く吸い上げ、喉の奥へ戻してまた吸い上げる。 「りょ、くん、それ、だめ、ふ……ぁ、あぁっ……!」  首を左右に振りながらも、胸が張り、抗えずに腰が浮く。  涼介はそれを逃さず、まだ湿りの残る開の窄みに指を当てがった。軽く表面を撫でてみるつもりが、中指が吸い込まれるように中に進んだ。  思い切ってさらに先へ進む。 「あ、んん、涼くん……!」
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