不思議な国

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ああ、そうだった。俺は鷹だった。 頭の良い鷹だった。悪魔と契約をした世界の鷹だった。 ことわざの通りになる呪いを。 能ある鷹は爪を隠す。とまれない。とまれない。 爪が引っ込んでとまれない。 急がば回れで遠回りの道が渋滞している。 灯台下暗しで忘れ物が頻出している。 犬も歩けば棒に当たるで外に出る人はギャンブラーばかり。 後は野となれ山となれで計画を立てずに行動している。 馬の耳に念仏で会話が出来ない。 こんな世界は嫌いだ。 ドサッ。俺の最期は災難なら畳の上でも死ぬ、だな……
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