Reborn

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すっかり街中に来てしまった。 じろじろと周りから2人は注目を浴びている。 それもそのはずだ。若い男の後ろに母親くらいのオバサンが仲良くニケツしているのだから。 「なんか見られてるよ、ロッキー」 ふいに、ロッキーと呼ばれて彼は吹き出した。 「慣れないなぁ。その名前」 「自分が言ったんじゃん」 「そうだけど」 彼は学校帰りの女子高生が何人も歩いている商店街の真ん中を堂々と自転車で通り抜けた。 「この先に美味しい洋食屋があるんだ」 彼は嬉しそうに言って 「ロジャーも腹減っただろ?」 と笑った。
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