Reborn

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救急車が来ていたらしい。 旅館の駐車場に停めた救急車の中で、しばらく容体をみていたが、命に別状が無い事と、確実に回復しているという事で朝方、救急車は帰って行った。 念のため、消化の良いものを、と温かいお粥と茶碗蒸しを旅館の女将さんが持ってきてくれていた。 今日も、朝日が昇る。 数秒ごとに明るくなっていく部屋。 疲れ果てて子猫のように丸くなり、茉子の布団にうつ伏せになったままの彼は寝息を立てている。 茉子は手を伸ばして彼の頭を撫でた。 ありがとう、ロッキー。 心配かけて、ごめん。
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