Reborn

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今はラブホテルとは言わないらしい。 いわゆるラグジュアリーホテルに2人は居た。 「仕方ないだろ。あんな臭い部屋じゃ眠れやしない」 彼の言う事はもっともだったが。 さすがに、こんな所で2人きりって。 茉子はこの独特な空間が久しぶりでまじまじと周りを見てしまう。 これだけ長い時間を生きて来たのである。 ラグジュアリーホテルに男性と来た事くらいは、ある。 確か、遥か昔に。 その頃とは内装も中身も時代と共に変貌を遂げてしまっていて、茉子は驚きを隠せないでいた。 不意を突いたように彼は言った。 「お風呂、どっちが先に入る?」
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