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男の言ったとおりだった。
俺の股間で膨張した分身がギャルソンエプロンを押し上げているのが、トイレのぼんやりとした照明でもはっきり見てとれる。
(やべ……こんなんで披露宴会場に戻れるわけないって……)
前屈みになって、エプロンをたくし上げ前をくつろげる。
取り出して(とりあえず、出すだけ出して落ち着かせよう)と、輪にした手を上下し始めた時、
--ドンドンドンッ!
と、突然ものすごい勢いで個室の扉が叩かれた!
驚きのあまり俺は文字通り飛び上がり、ズボンから顔を出したままの分身にエプロンを被せた。
先に男が出て行ったせいで、俺はうっかり個室の鍵をかけ忘れていた。
それに気がついて閉めようとした時には、一瞬早くドアが開けられてしまって……。
「なんだよ、あの男ッ」
と、再び個室の扉が閉まり、かちゃりと後ろ手に鍵を閉めたのはスーツ姿が麗しい俺の愛しい洸夜だった。
「挨拶なしで出ていって。今日は親類の結婚式だから欠席出来ないし。バイトってここだったのかと遠目から見てれば……今出て行った男と何してた? 一体どーゆーなんだよッ……って冬木、何を気にしてる?」
押さえた声。
洸夜の怒りが狭い空間に充満して、息苦しい。
慌てて股間を押さえた俺の動きがいけなかった。
ガバッと、エプロンを捲られた。
外気を感じて俺のちんこがピクリと慄き、じわりと涎を垂らしてしまった。
洸夜の顔色が赤黒く変わった。怒りがMAXに達した証だ。俺は恐怖で壁に背を押し当てるが、逃げ場なんてあるわけがない。
「アイツに、触らせたのか。お前のコレを」
ぐ、と握り込まれて悲鳴が上がりそうになる。
それをキスで塞がれた。
口の中を洸夜の舌が暴れ回る。
拒否なんて許さない激しい舌使い。受け止めきれなかった唾液が口の端を伝う。
何度も角度を変えて口づけられると、俺の身体はくたっとしてしまい、いつのまにか洸夜にもたれかかっていた。
「お前のコレはオレの為だけにあるものだろう?」
先走りを先っぽになり込められ、ぬちぬちと擦り上げられると俺は
あっけなく達して。
洸夜の高価そうなスーツに白濁が。
汚してしまった。
2022.04.29
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