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お仕置きは、
俺のちんこを胎内に呑み込んだ洸夜が腹の上で自慰するのを手出しをせずに見る
と言うものだった。
(え? それってお仕置きなのか? ご褒美の間違いじゃ……)
と、思った俺は甘かった。
洸夜は服を着てるとスラッとスレンダーな細マッチョに見えるけど、脱ぐと結構ムキムキで。
胸筋の溝に浮いた汗が俺を誘ってるみたいだ。
その中心の尖りはすっかり色づいて、さながら開花を待つ桜の蕾。
それを洸夜の指がいやらしくこねくり回し、弾き、つねるのを、俺は指を咥えて見てなきゃいけない。
M字開脚で俺にまたがる洸夜はつぶった目を時折開けて俺のことを見下ろす。
緩んだ口の端からよだれがこぼれていた。
それは彼の分身も同じで。
色白な洸夜の肌の中、ただひとつ赤黒く天を指して硬直している洸夜自身。まるでそれ自体が別の生き物みたいに、さっきからふるふると震えてながら精を吐き出している。
洸夜のまばらな下生えを汚しながら、俺の腹の上に白い池を作ってるんだ。
動きたい。
今すぐお互いに上下を入れ替えて、俺のちんこで洸夜の胎内をめちゃくちゃに突きたい。
洸夜がビク、と俺のことを締め付けてくる。
「ふ……、俺の、また大きくなった?」
「バカ冬木め。黙ってオレが楽しむのを下から見てろ……」
忌々しげに見下ろしたって、効果ないんだからな。
薄く開いた洸夜の唇の間からチラッと舌がのぞいく。
口の端をペロリとするのは無意識だろう。
俺のことを誘いたくて仕方ない時の洸夜の癖だ。
つまり、自分だけの刺激じゃどうにもならない、切羽詰まった状態だって、洸夜のカラダが勝手にサインを出してるんだ。
「なぁ、洸夜。降参しろよ。動いてって言ったら?」
ーー自分じゃ思うようにキモチ良くなれないんだろ?
なのに洸夜の返事は、
「お仕置きしているのは、オレ。冬木はされている方だッ」
と言うものだった。
手を伸ばしてもぺちっとはたき落とされる。
随分と怒らせてしまった。
勝手に俺が小林んとこに泊まりに行ったから?
って考えてると、ずるっと俺が洸夜の胎内から抜ける感触。
立ち上がった荒野がどこかへ行って戻ってきた時、その手に握られているものを見て俺は顔色を変えた。
「ちょ……待て。まさか、俺のこと縛るつもり?」
たじろいでいるうちに左手と左足、右手と右足同士をロープで結ばれてしまった。
洸夜に向かっておのれのナニを突き出す格好だ。
これは……屈辱的で、イヤだ。第一恥ずかしい。
いや、今更恥ずかしがるのもおかしいかもしれないけど……やっぱり恥ずかしいよ、このカッコ!
俺の前にひざまづいた洸夜が尻を上げてミルクを舐める犬みたいに俺のチンコを舐め上げてきた。
潤んだ瞳で時々見上げてくるのが……腰にクる。
「ちょっと待って。俺、おかしい。あ、あ、あぁーーッ!」
体の奥から猛烈な勢いで何かが駆け上がってきて、その感覚に飲み込まれる錯覚に俺は腰を振り立てる。百八十度近く開脚してる膝がどうしようもなく震えて止まらない。
出る、という確信とは裏腹に射精には至らなかった。
苦しい、苦しい、苦しい。
なんでかわからないけど、でもダメなんだ。
「もぉ、挿れたい。洸夜、解いてくれよぉ……」
気づけば顔を涙でベチョベチョにしながら、俺は懇願していた。
2022.04.30
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