モンキーインク

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猿の会社モンキーインクに採用されたマークを待ち受けていたのは、たくさんの仕事だった。 「これは猿でも出来る仕事だ、だったら人間のお前でも出来るよな。出来ないと猿以下だ、クビにされたくなかったら頑張れよ」 それから先輩社員のきびしいしごき。 「猿でもわかる理屈で話してやってるんだ。人間のお前にもわかるだろう、どうしてわからないんだ?」 恐らく後輩のためを思って言ってくれているのだろうが、猿にいわれると腹が立つ。 「給料明細メールで送られて来たけど残業やったのに、バナナ二房ってあんまりよね」 「何言われても、定時で帰っちゃおうよ、残業しても仕方ないでしょう!」 「人間さんもそうした方がいいわよ、残業するだけ損だから」 「ぼくは、生活出来るだけのお金を貰えればそれで」マークは困ったように女性社員たちに、返事をするが...... 「は?オカネって何?ここではバナナたくさん稼ぐ猿が偉いんだけど、意味がわからない」 と、即答される。
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