7人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
彼女の名前は明菜ちゃんと言って、隣のクラスの4組の子だった。
最初に見た時、校則に沿った髪の毛の結び方。新しく変わった制服のチェックのスカート。ピカピカなローファー。全てが似合っている「可愛い子だなぁ」と思った。
「小学校の友達の子みんな方面が違くて、1人で帰ってるの寂しかったんだよね〜」
2人で帰る帰り道は何だか久しぶりで、楽しくて、話が弾んだ。
部活のこと。期末テストのこと。勉強のこと。新しい生活で楽しみがたくさんで、話題は尽きなかった。
いつだったか、
「なんで声をかけてくれたの?」
と聞いたことがあった。
「いつも、前か後ろにいるのを見てて…知らなくてびっくりしてたよね、最初」
「そりゃ、びっくりするでしょ。だって全く知らなかったし…」
と言って明菜ちゃんが笑った。
私もつられて笑った。
明菜ちゃんと帰る帰り道は楽しかった。
けど、順調だったのはここまでだった、
最初のコメントを投稿しよう!