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プロローグ
……ここはどこなんだろう
目覚めてすぐ目に入ってきたのは眼下に広がる朝焼けに赤く照らされた木々、星々が輝き、雲が僅かに赤く染まる大空。
こんな綺麗な景色を見るのは初めてだったので、いつの間にか見惚れてしまっていた。
こんな所は見た覚えも聞いた覚えも無い。
一体いつの間にこんな所に来たのだろう？
友人のドッキリか？
でも、道路どころか道すら見当たらない。
どうやってこんな所に来たんだ？
ひ、ひとまず落ち着こう、
深呼吸だ深呼吸。
一旦気持ちが落ち着いたところで、一通り周りを探索しようとすると、上手く立ち上がれないことに気付いた。
嫌な予感がして、恐る恐る自分の手を見てみた。
嘘だろう？
そんなまさかそんなことがあるわけ……ないよな？
しかし、現実は残酷だった。
自分の手は白く、もふもふしている。
明らかに動物の手だった。
「オオーーーーーーーーーン！？？」
森中に悲鳴のような、仔狼の遠吠えが鳴り響いた。
どうやら俺は異世界転生してしまった様だ。
ファンタジーなもっふもふな犬(？)に。
何で！？
人外物の話はあるけど実際に自分がなるなんて誰が思うんだよ！
人生ハードモードほぼ確定じゃん！
まあどこぞの蜘蛛みたいに転生してすぐに殺されかけなくて良かったけどさ！
だとしても納得出来んわ！
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