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パティアからの贈り物
「そうだ、ミサさん。パティアの宝箱を開けて見て下さい。」
シスターからの再受注は3分後からって言ってたからまだ時間はある。なので俺は、説明も兼ねた箱開けタイムを持ち掛ける。
「と、その前にスキルは振ってありますか? その箱から出るのは移動不可のアイテムなので、自動的に開けた時のキャラに合わせた装備品になります。なにか振ってありますか?」
「スキルをふる?」
ミサさんが首を傾げた事で、俺はゲーム内用語を使っていたことに気付き反省する。
「ああ~すみません。スキルポイントを振り分けるって事を略して振るって言います。どの項目にポイントを使ってますか?」
「はい。魔術系スキルに25入れて『ウィザード』の称号を貰っています。」
「なるほど、では、将来の方向は決まってますか?」
「はい。魔法使いになってみたくて。でも色々な職があって悩んでいます。」
「スキルポイントはまだ残っていますか?」
「いえ、全て使っています。」
ってことは、最初に21ポイントのスキルを持っているから今はレベル5か。
PT組んでも分かるのは、名前とHPゲージのみ。
『相手の事を知りたければ、ちゃんと会話してください。』が運営の回答。
まあ、一週間ほどでレベル5なら、のんびりだけど確実に育ってるし。
今の状態でも魔法系の装備になるから問題はないな。
「なら、今開けても問題ないですね。それと、職はちょっと複雑なのまた後で説明します。」
「はい、わかりました。それじゃあ、開けますね。」
腕を構えて、インベントリをクリックする仕草を真剣な顔で始めたミサさんを、俺は静かに待つ。
《ミサがパティアのローブを獲得しました。》
《ミサがパティアのブレスレット(魔)を獲得しました。》
《ミサが同一のアイテムを所持しているのでクリスタルオーブに変換されました。》
《ミサがパティアのイヤリング(魔)を獲得しました。》
《ミサがパティアのティアラを獲得しました。》
《ミサが同一のアイテムを所持しているのでクリスタルオーブに変換されました。》
《ミサが同一のアイテムを所持しているのでクリスタルオーブに変換されました。》
《ミサがパティアのメリージェーンを獲得しました。》
《ミサがパティアのオペラ・グローブを獲得しました。》
《ミサがパティアのリボンを獲得しました。》
《ミサがパティアのスカンツを獲得しました。》
《ミサがパティアのネックレス(魔)を獲得しました。》
《ミサが同一のアイテムを所持しているのでクリスタルオーブに変換されました。》
《ミサがパティアのリング(魔)を獲得しました。》
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