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ロビンはまた森に住み、時々俺の家に会いに来たり、あるいは俺が尋ねに行った。
しかし、残念ながら、そんな日々は長くは続かなかった。ロビンが熱病にかかってしまったのだ。最初はただの風邪だろうと軽く考えていたが、いつまで経っても症状は良くはならなかった。
そこで、ロビンのいとこが長を務める修道院へ行き、治療してもらおうと考えた。彼女がその地位に上り詰められたのもロビンがリチャードと親しくしていたためであるし、人助けが使命のはずだ。
病人の部屋には入るな、と言われ、塔の中にすら入れてもらえなかった。心配だし、元々森暮らしをしていたから食べ物がろくにないのも、自分で手に入れるのも慣れているから塔の外で彼を待つことにした。長くかかりそうであればいとこがそう教えてくれるはずだし。
その時、笛の音が聞こえた。ロビンが吹く笛だ。俺を呼んでいるのだろうと思った。
扉は金属製でかんぬきまでされているようで体当たりではびくともしない。しかし、諦めるつもりはない。
扉を破壊できそうなものを探した結果、大きな岩を見つけた。それを扉に投げつける。すると、扉とかんぬきは破壊され、開いた。
いとこの部下のシスターたちに止められるが振り切って階段を登る。最上階のようで階段がとにかく長い。いや、焦っている気持ちが更に長く感じさせているのだろう。
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