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自立
良い両親に育てられ、お陰で恵まれて居た。
その分、甘えがあり、そう言う甘えを捨てないといけない。義務ではないが、せめて自分の会社ぐらい自分で行かないとな、なんて想ったので、自分で歩いて、二時間半の距離がおおよそ掛かった。
バスで行けばまだ、楽だ。だが、今日は図書館にも行きたかったので、歩くことにして出かけた。
尾崎世界観の本が幾らか読みたかったと言うのが有り、それも目当てに出かけた。
カーナビで、自分の会社を打ち、歩いた。
歩いてる途中、中央商店街にある小さな本屋で、東洋経済の雑誌をパラパラとめくり、タコピーと原罪が、封が空いて居たので、開いてみたら、あいおいちゃんが言っていた通り、大した事なかった。つまらねぇ
そのあと、松任図書館に漸く着き、阿部和重の□を選び、村上春樹の一人称単数、尾崎世界観の母影(おもかげ)、犬も食わないを借りた。気に入ったのは、共著にしている犬も食わないだった。そーか、その手使おう、使えるなと想った。直美と共著で、互い互い、共有ベースで、お互い創作書簡みたいな形で、そうだな、えーと、要するに交換日記みたいな感じで思いおもいの文面を綴り、一つの作品にすると言うものだ。それは面白そうだった。ワクワクしてくる。
陽だまりに至る病の作家さんもフォロワーにいて、彼の処女作や、結構いろんな著作物が沢山図書館に有り、凄え作家さんなんやな、と感嘆した。
そのあと、貸出し手続きをとり、借りて外へ出た。
阿部和重は、金沢21世紀美術館に、映画監督の青山真治と来て、対談講演の席に同席した事がある。
その時、偉く女どもがキャーキャー叫んでいて、モテてる奴は違うなァとどうでも良くなった。
阿部のグランドフィナーレ買ったが、今は無い。面白かった。女の子の水着姿が紙面から浮かび上がるぐらい、ロリコンの罪悪感をえぐってくる、凄い作家だった。今は、文學界の雑誌等で、書評を書いたり、当時と変わらず、精力的に作家活動をしている。
さて、会社に併設してあるジムに入り、ランニングから、体を温め、大体やり切ると、次は、サーキット巡りを済ませて、肩慣らし程度にしたら、コンビニで買ってきた、251円のストリベリー味のプロテインバーを齧った。結構、ボリュームが有り、腹が一杯になり、自撮りで身体をワンショット納めて、帰りに一風呂浴びて出た。
その後は、またカーナビで戻るのだが、途中にあった中学校の休日部活の野球部に女性が居た。ユニフォームの後ろ姿から、ぷりっとしたお尻が妙に男ゴコロをくすぐり、私は見入った。そうやって見入っていると、彼女が何故か怒っていると嫌な予感がして、メールした。
今から帰るよ、と今は大分の実家に帰省している彼女に帰りのメールを送る。
簡単なやり取りの後、親にメールをして、今帰ると伝える。
その後は、マックに寄り、照り焼きバーガー単品を注文し、ミネラルウォーターで、ガブリとバクつき、向かい席に座っていた、カップル連れの彼女の生脚が、眼についたが、直ぐに出た。
すっかり暗くなっていた。
本屋に行き、尾崎世界観の詩集をチラリ見たが、今は買いたいとは思えなかったので、また検討しますと答え、本屋を出た。
そのあと、GEOに寄り、罪の声と、Daughters、鳩の撃退法を借りた。鳩の撃退法は、本も買ったので楽しみだった。daughtersは、映画館で観られなかったが、パンフレットが素敵だったので、パンフだけ買ったのだった。
罪の声の作家が、故郷福井を題材にした本を出したので気になり、本は読む気がしなかったが、レンタルした。
帰り道、高速道路の歩道で、二人組の女の子が自転車に乗りながら、ゆっくりとこちらに来た。大きな声で僕にこんばんは!!と挨拶したので、ビックリしたけど、僕も大きな声で、コンバンハ!!!!と返した。
今時の子は、そう言う声かけを教えられている。不審者に対する敏感に察知するセンサーを養う為らしいが、僕にはそんな事は想像も出来なかった。
単純にそう言う愚をしたい嗜好がナイだけだ。
家に着いて、母が大変だったわねーとお疲れーと声掛けたので、僕もお疲れ〜と疲れた気持ちを込めて、着替えて、汗だくになったスウェットを洗濯機にぶち込み、真っ白な長袖シャツに変えて、夕飯にビールで一杯引っ掛けて、飯を食った。
寝る前に彼女に電話をかけて、僕の長かった一日が終わる。
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