愛のヨスガ

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愛のヨスガ

汚ねぇな、吐いた吐瀉物が散漫していた。 チ、はいとけよ? 若い輩の目を一瞥し、馴れ初めを探していた彼は、また次の徘徊場所を探していた。 ホスト狂いの女共で溢れかえる新宿歌舞伎町で、金を貪り喰う。本当は昔、ストレスからか、10円禿げになってしまい、その後、精神病になり、薬を飲み出してから、全ての髪の毛が抜けてしまい、今は、禿げヅラを隠して、カツラをしてカモフラージュして、気持ち悪い声をゲラゲラ嗤い続け、訳の分からない古い時代の、安室奈美恵なのか、わからない音楽を延々と垂れ流す、アホが居た。暇でつい寝落ちすると、飲み物、事にオレンジジュースが、良く選ばれる。それに、睡眠薬を投与され、悪夢を見てしまった被害者がいた。  本人もお薦めはしないよ笑笑と、言ってたので、ホンマかいな、笑と思いながら、ついつい寝てしまった。そしたら、本当に悪夢を見てしまった犠牲者だった。  なんでこの人の声は、こんなにキショいんだろーな、コイツには、人間としての品位のカケラもねぇじゃんか、とだから、彼は自分の事をよくわかっていた。 オレはそんなに凄え奴じゃねーよ、ただ馬鹿がオレに騙されたダケ。 開き直り、そうやって女漁りをして、痛い気な女ばかり、狙って刈っている。 夢か…呆れ返りながら、よくそんな事してるな、とサキザキハジメは、呆れ眼で、傍に眠り耽る、漫画家として著名な或る作家Sを宥めすかした(なだめすかした)。 「おぞましい事良くヘーキでやってるわね?殺してる。アンタは女の子苛めてる」 上っ面の嘘の言葉で騙せると思ってる。本当に死んでよ。 汚ねぇ言葉で、女から金巻き上げてるゴミのクセに良く吼えるわ、のうのうと良く生きてるわ、気持ち悪い、オェ。 吐きそうなキモさを醸し出しているこの禿げを誤魔化してる、こいつのフワフワする髪の毛を掻き毟り、力強く鷲掴みにすると、彼の髪の毛はペテン師だと明かすかの様に、髪の毛はスルリと剥け、ただのツルピカ禿げだった。 笑えてクラ、ホンマアンタ、ゴミだ。 捨てたくて棄てたくて、本当に人間としてピル飲ます屑だった。 飽きたな…この人。 Sは、つまらないことに気づいた。昔作品で書いたこと、一般人が好ましくないと思う女性のウケ狙いをしているこの男性の事を心底、クソだと思う様になり、彼が私の空白を埋めない事に気づいてしまった。 ネェ、飽きたのヨ?もう、コロスよ? 首を絞め、彼女は、その坊主頭をベチベチと叩きながら、私の頭の髪の毛を掴みながら、身悶えする、エセ美男子を破壊した。 壊して見て、私は心底心の底から込み上げてくるモノは、ゴミでしかなかった事だった。 ハァ、溜息を吐き、損壊した肢体を、バラバラにして、焼却炉に棄てた。 書かなくていいよ、彼女が傍に歩み寄り、そんな下衆(げす)、どうでもいいじゃん、忘れなよ 忘れたいね、めんどくさい話をするのも、世間話で自分の話することすら彼の前では、煩わしかった。 仕事だけ、やってりゃ良かったのに、ね ハゲに気づいちゃった、あら? カツラが床に転がっている。 壊した身体が、ギチギチに油でまみれて、私はとんでもない事をしてしまった事を後悔した。 ネェ、だからこんな奴に執着しなければアンタだって、そんな憎悪に囚われなくて済んだのに… 心配しないで。 私は、貴方の身体がホシィの。 だ、か、ら、要らない奴切っただけ…な、の。 二人の夜はこれからだった。 身悶えする激しい愛撫と高揚する裸体の交差するその身体の火照りと温もりー。 柔な心では身がもたない 快楽と邪な、歪な裸体達。 その性欲は、歓喜に打ち震えた。 女同士の友情が愛を育んでいた。 二人はレズビアンだった。
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