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7話 小説仲間?
「決まりませんわ・・・・」
思わず溜息をつくシンシア王女。
「あり過ぎですね。1年分あるんじゃないですか?」
そう言いながら積まれたナイティの山を見渡すリンダ嬢――
無駄に色っぽいナイティの山に囲まれる4人組である。
「最初シンシア様が選んだものはいわゆるマタニティドレスだったから、色気が皆無だったのです。それとは反対の用途のものばかりなのですから、枚数が多いのは当たり前ですわよ」
ロザリアが呆れ顔である。
因みにマタニティドレスは長袖のモスリン素材のシュミーズと似たような形で露出度は皆無。
どうやらそれは間違って混ざった物らしく慌てて侍女が回収して行ってしまった。
シンシア王女、侍女に行動パターンが読まれているようだ・・・
「枚数が多いのは当たり前? 何故?」
「え、汚れたら着替えるでしょう?」
「え? 汚れ・・・」
「えええ?」
「ああ、そういえば」
ぽんと手を打ち鳴らすシンシア王女。
「恋愛小説でそのような描写が御座いましたわね! 思い出しましたわ」
「そうそう、其れですわ!」
ロザリアの知識の宝庫もソコが源泉だったようである。
「「・・・」」
取り残されたのはミリアとリンダ孃になったようだ。
「えーと、そろそろ帰りますね。これ以上遅くなると怒られちゃうので~~」
コソコソと立ち上がるミリアンヌ。
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