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我に帰った俺は、慌ててシエナに駆け寄ると、ニヤリッとお化けが纏わり付いてきた。
「ああ〜んっ、私、ずっと蓮斗さんの帰りを待ってましたのよ。 なのに、ちっとも気が付いてくれなくて待ちくたびれて、眠ってしまいましたの」
何だ??
眠ってしまった??
こいつは何を言っているんだ?
いくら考えても理解が追いつかない。
悪いが、お化けには知り合いはいない。
鼻に掛かった甘ったるい声も、愛しいシエナ以外に向けらるのが、こんなに不快で気持ち悪いものだと、初めて気がついた。
「し、白鳥......さん!? 」
シエナが恐る恐るお化けを呼んだ。
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