ギフト

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 …………シカ…………ナイ…………ナン……カ……  どこからか機械的な声が聞こえてくる。頭がずっしりと重く気分が悪い。目を開けることができない。  ……タニ……デキ…………コトハ……デス……  抑揚のない機械ボイス。なに? なんて言ってるの? ああ……頭が痛い。これは夢だろうか。  ……エテ……サイ……コタエテ……サイ……アナタニ……デキナイ……ハ……ンデスカ?  あなたにしかできないこと……今、そう聞こえた。金縛りにでもあったみたいに身体が動かない。横になっていることはわかる。そして、背中や手のひらに感じる感触が、ここは家ではないと伝えてくる。ぞわっと恐怖が這い上がり、ぶわりと膨らむ。  目を。  目を開けなければ……!
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