ギフト

『アナタニシカデキナイコト』
『コレハ、ソレヲカンガエル──ゲェム、デス』

「……ゲーム」

『セイゲンジカンハ、イチジカン、デス』
『ジカンヲスギルト、ゲェムオーバートナリマス』
『ソレデハ、ゲェムヲ、』

「ちょっと待って！　な、なに？　ゲームってどういうこと？」

『ゲェムハゲェム、デス』
「……制限時間をすぎたらどうなるの？」
『ゲェムオーバートナリマス』
「だからっ、ゲームオーバーって？」
『ゲェムオーバーハ、ゲェムオーバー、デス。モウ、シツモンニハ、コタエマセン。ゲェムヲカイシシマス』

『アナタニシカデキナイコトハナンデスカ？　スタート、デス』

　５９:５４

　壁のストップウォッチが再び動きだす。

　わたしにしかできないこと？　そんなこと、今まで考えたこともない。なにか特技があるわけでもないし、なにかしらの才能があるわけでもない。というか、それのなにがゲームなの？