腹黒ピアニストは年上メイドを溺愛する

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 そろそろ海から上がろうかと思い、砂浜の方へ戻りながら私は胸の辺りに開放感を感じて……なんと、胸元を見るとそこにあったはずの水着が枠だけになくなっている。どうやら布の部分が、溶ける水着になっていた。 「い、いやぁあああ——ん! どうしよう?」 「大丈夫だ、誰も見ていないよ」  落ち着いて話す坊ちゃまは、後ろに回ると私の胸を手で隠してくれた。 「ぼ、坊ちゃま! 坊ちゃまでしょ!」 「誰も見ていないよ、……景子」  低い声で耳元で名前を囁かれる。まるで私を求めるような声に、思わずビクッと身体が反応してしまう。 「で、でも……、と、溶ける水着なんて!」 「またいくらでも、別の水着をあげるよ」 「そんな、ダ、ダメですぅ」 「景子の水着姿を見るのは、僕だけだよ。他の男の前で、その肌をだしたら許さないからね」  耳朶を噛みながら、伸びて来た手が私の乳房を持ち上げる。「柔らかい」と呟きながらおっぱいを堪能した坊ちゃまは、「もう、耐えられない」と言って私をギュッと抱きしめた。 「景子、今日は……、今日こそはお前と繋がりたい」 「坊ちゃま! それは……、犯罪になってしまいます!」
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