腹黒ピアニストは年上メイドを溺愛する

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 海水で濡れた身体を蹂躙するように触られて、思わず甘い声が出てしまう。でも、でも……! 「ダメ! 坊ちゃま、シャワーに行かせてください!」  海水が中途半端に乾いてきて、べとべとしているからどうしても今行きたい。必死になって伝えると、流石に坊ちゃまもわかってくれたのか、身体から手を離してくれた。 「シャワー室はアッチだから」  そうして教えてくれたのは廊下の先にあるシャワー室。なぜか一面は鏡張りになっていて、自分の裸体を見ながらシャワーを浴びる仕様だ。何故だろう、と思いながらも、もう構っていられないとばかりに私はシャワー室に入って、枠だけになっていたビキニを脱いでお湯を出す。 「はぁあ~、気持ちいい」  やっと人心地ついた気分になり、つい鏡に映る自分の身体を見た。白い肌に、さっきから執拗に坊ちゃまに痕をつけられたところが赤く浮き上がっている。これから、彼に抱かれるんだ……、そう思うと恥ずかしくなってくる。思わず私は鏡に手をついて、ため息をはいた。すると—— 「きゃ、きゃああ——!」
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