腹黒ピアニストは年上メイドを溺愛する

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「はっ、はいっ!」  わからないけど、とりあえず返事をしておく。こちらの声が聞こえているのか、返事をした後にまた腰をしっかり持たれると、いやらしい音をたてながらまた侵入してきた。  その律動が、身体を揺らす。初めての感覚にようやく馴染んできたところで、最奥を突いた楔が弾けるように大きくなり——、私の中に熱い飛沫が注がれている。震えながらも、喜んだように最奥を擦って来る。  その刺激に思わず私は、意識を飛ばしてしまうのだった。  ——この人、坊ちゃまよね。顔は見えなかったけど……  この時私は、どうしてこの時の相手をしっかり確認しておかなかったのか、とっても後悔することになった。  *****  目が覚めると、そこは病院の一室で。どうやら気絶した私は病院に運ばれてしまったらしい。全裸で壁に挟まったままセッ……して、意識を失うなんて、どうやってここまで来たのか、想像するだけで恐ろしい。 「いたたたた」  どうやらお腹の辺りを擦っていたのか、かすり傷になっていた。今は病院で使われている手術着のような服を着ているけれど、これからどうしたらいいのかな。
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