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莉子は、10個の目玉焼きを前に悩みながら、訊いた。
「もう、仕事に行ったよ。もう、仕事なんかしなくても僕がいるのにねえ」
隼人が、エプロンを外しながら言った。
「ちょ、ちょっと!」
裸になった隼人に、莉子は目のやり場に困った。
「着替えるんだよ、スーツに。僕も会社に行かなきゃ。莉子もだろ?」
そうなのだ。
莉子と隼人は、一緒に会社へ行く。
隼人が、一緒に行きたがるのだ。
今日も、玄関で、隼人の来るのを待っていた。
だが、来た隼人を見て、莉子は仰天した。
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