完璧な妻の昼事情

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青白く輝く満月の夜、寝室のベッドの中で妻の体は反り返ったりよじれたりしながら、時々、遠慮しがちな深い吐息が洩れると俺は妻のもっとを満たすように盛り上がった。月の光の中でぼんやり浮かぶ生白い中厚の肉体は確かに俺で満たされているに違いない。俺は妻を満足させてやったのだ。 妻の絵梨香とは会社の同僚の紹介で知り合った。服装は地味だし控えめで大人しい女性だ。今までに付き合ってきた女性は何人かいたが、どちらかというと華やかなタイプが多かったし、俺の収入や経歴目当てでもあっただろう。絵梨香のような女は珍しかった。 30歳を超えると親からの結婚をしろ、という圧力が強まってきて煩わしかったが、親も高齢でそうは永くはないかもしれない、孫の顔でも見せてやるべきかと思いつつも俺はまだ色々な女と遊びたかった。 そんな時に絵梨香と出会ったのだ。俺は思った。絵梨香のような女となら結婚しても俺は遊んでいても文句を言われないかもしれない。 数回のデートを重ねて絵梨香を結婚へと落とし込んだ俺は、所詮女なんて金と適当な口説き文句、それにセックスで満足させる事ができれば、大抵の女は俺に惚れないはずがない、と思った。 …いや、セックスに満足して惚れたのは俺の方か?見た目や性格は地味な女だが、絵梨香の滑らかな白い肌の艶めきや弾力、体の曲線の美しさは完璧だった。俺は絵梨香の体に夢中になった。他の男のモノになってたまるか、と、ひたすら思った。絵梨花は抵抗することもなく俺を受け入れてくれたことに安堵した。
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