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はじめまして、あさか、です
初めまして、一ノ瀬あさか、です。22歳ОLです。
きょうははじめてのひとり暮らし。そしてその引っ越し祝いです。親友のお寺の娘のなっちゃんも来てくれました。さあ、今夜は飲むぞー!
「ねえ、あさか」
「なによ、なっちゃん」
「ユニットバスの蛇口からポタポタ水が出てんだけどさ」
「あ?あ、ああ、あれね。気にしないで。明日大家さんに言うから」
そう言っても大家さん信じてくれるかなあ?だって見に行くと蛇口の水は止まっちゃうんだから。
「じゃああれは?窓のカーテンに人影写ってんだけど?」
「しょ、しょうがないでしょ。まだ夜の7時よ?人通りだってあるわよ。なんたって都会だし」
えーと、ここ3階だよね?
「ならいいけど…。でもさ、カーテンの隙間から手が見えるのよ。さっきから」
「な、なに言ってんのよ!そんなわけないでしょ!」
「お経、あげようか?」
「意味わかんないよ!っていうか、そんなの必要ないでしょ!」
「あんた無理してない?」
「し、してるわけないじゃない!」
そ、そりゃ格安だったし。いまどき駅近でこんな安い物件ないなって思ってはいたけど。それにあの大家さんと案内してくれた不動産屋さんの顔つきも気にはなっていた。
「じゃあそのあんたの後ろに立っている血だらけのババアは何なの?」
「え」
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