11人が本棚に入れています
本棚に追加
異世界インフラ。魔力持ちの人間の部屋では、オール電化みたいなことになっているそうだ。光源は勿論のこと、水は錬金術宜しく魔力で増やしている。
使用後の水は、下水に流れていく。だが、使用する元になる綺麗な水が、魔法を組み込んだ装置に入っている。そして、それを使用者の魔力で量を増幅。増えた分だけが排出される。
つまり、異世界に召喚されてから、無意識のうちに魔力を使っていたことになる。しかも、掃除までも部屋主の魔力で術が発動し、勝手に浄化されると言う。
これ、充電や道筋を考えてやらなければならないお掃除ロボットより、ずっと楽な仕組みではないか? 魔力持ちでないと仕えないデメリットはあるが。
公共の場のインフラは、空気中から吸収したエネルギーや、魔力持ちから供給されたエネルギーで賄っている。何にせよ、その辺りに不自由は無い。
だが、物足りない。暮らすのには不便ではない。だが、物足りないのだ。
最初のコメントを投稿しよう!