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先ずは、液体が中に入りきらなくなった場合にのみ、排出する術を仕込む。条件を指定しなければ、ただ中身が排出されて空っぽになるだけだ。
それが終わったら、注がれた魔力によって中身を増やす術を仕込む。やり方は違うが、どこかプログラミングみたいだ。
走らせるのはプログラムではなく魔力。プログラミング自体、言語が違っても、命令の組み合わせ次第でやらせたいことを指定する。
ミスればプログラムは走らないか、繰り返し指定を間違えると面倒が起きるか。まあ、仕事で納品するプログラムだとミス出来ないけど、趣味で書く分には遊びだね。子供が楽しんでプログラミング出来る時代になったし。
ただ、指先を動かしているだけのプログラミングに比べて、金属に文字を掘るのは疲れる。緊張で手に汗握る状態だが、汗で滑ると固定が甘くなる。
異世界の文字を一文字刻んでは汗を拭き、また一文字刻んでは汗を拭く。滑り止め付き軍手をすれば良かったな。この実験が上手くいったら、次はそうしよう。
全ての文字を刻み、一息つく。こういう時こそ気分転換になる飲み物だ。珈琲ブレイクしたい。どうせなら、じっくりと抽出して香りを堪能したい。
だが、先ずは初歩の技術だ。これが上手くいかなければ、改善点を見つけねばならない。
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