異世界生活には足りない部分があるので、手持ちの素材でアレコレ作り上げてやろうと思い立った件

異世界の楽しみ探し

　テーブルに缶を置き、コップを用意する。そして、排出される位置に合わせてコップを配置。後は、缶に軽く手を触れて、少しの魔力を……出た。

　暫く魔力を流して、コップの半分程に液体を溜める。思えば、小さい缶だから、中身をコップに出したことは無かった。つまり、どんな色か知らなかった。なので、色味では成功しているのか不明た。

　ビタミン飲料だから、黄色だ。そう、ビタミン飲料やエナジードリンクは大抵黄色だ。そこに炭酸が加わっているかいないか……うん、匂いは問題ない。

　飲んだとしてもコップ半分の量。一口だけ口に含んで、もし駄目そうなら日本酒の味だけを確かめる人みたいに出せば良い。飲んでから毒だったら、魔法で治せば済む。そこは便利だ、大聖女の固有スキル。

　悪いものなら治せば良いと腹を括り、なおかつ意を決してコップ内の液体を口含む。酸味はあるが刺激はない。飲んでみても胃は痛まない。

　なので、全て飲んだ。遅効性の毒でも生み出されていたら怖いが、今のところは問題ない。少し時間を置いて、吸収されたらどうかもみておこう。